カフェカブミーティング
今回はカフェカブミーティング2019に参加した時の話です。
毎年、青山のホンダ本社で開催されるカフェカブミーティング。
去年はまだカブオーナーじゃなかったので参加出来なかったんです。
別に見に行くだけならカブオーナーじゃなくても良いみたいだけど、せっかくなら参加したいなと。
去年の今頃は
「世界一売れてるバイクって何が良いんだろう?カブ欲しいな。乗った事はあるけどオーナーにならないと分からない事多いだろうな」
と宗一郎の遺産に憧れてた時期でした。
「でも安心して全開に出来るのが良いな」
私にとってストレスとは我慢して走る事。
混んでるとかなら諦めるけど、空いてるなら心おきなく全開にしたい。
となると今どきの125ccとかは速すぎる!
大型程じゃないけど、気持ち良く全開かますと結構簡単に法定速度をぶっちぎります。
ベストな選択肢は51cc以上でなるべくパワーが無いヤツ。
かと言って、極端に古いのは探すのも維持も大変。
じゃあカブ70だろ、と。
スタイルも、自分が子供の頃、そば屋のおっちゃんと言えばこの形、というイメージの昭和のカブ!
このカブ70を買った時の詳細は別に紹介記事を書きます。これで晴れてカブ主になりました。
初参加
参加申込みはウェルカムプラザ青山のHPから行います。申し込んで数日するとメールで受付番号を送って来ます。申込みはそれだけです。
当日の朝は雨。
これがもしドリーム50のミーティングなら気が重いですが、カブなのでここぞとばかりです。
ミーティングだと張り切って前の日に洗車したのがちょっと悔しいくらいで。
小雨ならポンチョでいいやと思ってたけど普通に雨降ってるのでカッパ着て出発です。
青山のホンダに着くと既にビルの前には黒山のカブだかり!早速受付して自分のカブも並べます。
並べ方は案内してくれるので、初めてでも迷いません。
近所に食べ物屋さんも沢山あるし、初めての人はメールに書いてある受付時間に着く事だけを気にしてれば大丈夫です。
十人十色のカブの世界
では早速、みんなのカブを見て回ります。
自分のカブの隣にOHVが並びました。
こういう集まりに来ると、普段の街中ではまず出会う事の無い博物館級の古いカブが沢山居ます。
OHVが何台も居ます。
以前、テレビで世田谷ベースのOHVカブを見て気になってたんですよね。
今回、始めてOHVエンジンの生音を聴きました。
確かにOHCとは全然違う。
プッシュロッドのカシャカシャというメカニカルな音が聞こえます。
キャブの辺りからはシュポポポポポポと小気味良い吸気音が。
最近のひたすら静かなだけのバイクは勿論、自分のカブ70でも、これほど楽しい彩とりどりの唄声は聴けません。
この古いタイプのキャブ、堪りませんな!
古いですけどダウンドラフトです。
最新バイクだと吸気効率の為にダウンドラフトにしますが、この時代は配置の関係でこうなったらしいです。
流石にここまで古いタイプのキャブが付いてるバイクに乗った事はありませんが、いつか自分の手でオーバーホールしてニヤニヤしてみたいもんです。
しかもこのエンジン、オイルポンプが無いそうです。カムは下にあるからポンプで押し上げる必要も無いって事でしょう。オイルポンプをデカくする事に慣れてる最近のバイク乗りには驚愕です。
こんなの見てるだけで脳裏にカーグラTVのBGMが流れて来ます。
実は帰り道でOHVカブと一緒になり、少しの間ですが、一緒に走りました。
このOHVカブ、行きつけのバイク屋さんの店長も持ってるんですが
「これで走るのは怖い」
と言ってました。
自分で運転した事が無いので分からないですが、エンジンも車体も今時の車に混ざって走るのはキツいらしいです。
確かに3.1馬力のモンキーだとシグナルグランプリで軽トラに負ける事もあります。
まぁ、5.8馬力のカブ70でも最新の軽自動車に本気出されたら負けますが。
でも、こういうのは遅いのもご愛嬌です。遅くないと見えない景色もありますから。
こんなのもありました。
小っこ~いカブとそのお父さん。
良いっすねー。これは愛せます。でもこれ、フレームから何から大手術しないと無理ですよね、その情熱も格好良いです。
次はこれ。
カブF型!スーパーカブじゃなくてカブです。
2スト50ccで1馬力だそうです。実物は初めて見ました。まさに博物館ですね。でも、元の自転車が配達用のヤツなので積載量はかなり多いと思います。
このゴツいスタンド、荷物積載状態でもフラフラしないんですよね。
何気なく付いてるサドル、本革です。自転車乗りの世界では手入れと扱いの難しい上級者アイテムです。
革が馴染むまで辛抱強く待つと、ケツの形に合わせて変形するので最強のフィット感になります。雨に濡れると台無しですが。
こんなのもいました。
スポーツカブ・・・ですよね。
オーナーさんと話せなかったので詳しくは分かりませんが、昭和30年代に手の届く値段で買えるスポーツ車って感じで売り出されたそうです。
今で言えば250クラスのSSって感じなんでしょうね。
メッチャピカピカでした。吸い込まれるような赤、暫く見惚れてました。雨の中走るの嫌だったろ~な。
バイクの夢の乗り物だった時代の浪漫を感じます。ウチのドリームもそっち系だけど、これは当時物ってのが凄い。
実は帰り際に暖機してたら、すぐそばでこのバイクが押し掛けしてました。
これも味のある良い音出してました。
そしてこっちは積載系カブ。
鉄カブ時代の大積載仕様はプレスカブと言って、カブに大きなカゴ付けたり小改造しただけの物だったんですが、インジェクション時代のカブプロはフレームからホイールサイズからして全てが違う本物の大量積載仕様になりました。
カブを買おうと思った時に好きなのは鉄カブだけど、カブプロだけは迷いました。
沢山積めるってのは、遊びの幅がメチャクチャ広がります。カブプロで年越し宗谷岬とか憧れます。
こっちは風防とハンドルカバー。
この2つの神器があると耐候性能はほぼ完璧になります。欲しい欲しいと思いつつまだ付けてないので憧れます。
追記:ハンドルカバーは付けました。凄い!グローブ無しで冬の雨も雪もヘッチャラでした!更に驚いたのは夏も付けっぱなしでも、そこまで暑くない!ハンドルカバーはお勧め出来ます↓
農家カブ・・ってかカブカブですか⁉︎こういうのが走ってる田舎の味噌汁、美味そうです。
これは昭和感を醸し出してるようです。
スポークに付いてるチャラチャラした輪っか、最近見かけませんが、昔みんなチャリに付けてましたね。
これは純粋に経年劣化で錆び錆びって感じ?こういうのも哀愁漂います。廃線跡の線路みたいな魅力があります。これで鶴見線大川駅に行きたくなります。
こっちは緑カブです。ウチのカブは青なので改めて見ると緑も良いっすね。
私の昭和カブのイメージって丸目鉄カブの青か緑なんです。
ウチの近所のそば屋さんが乗ってたから。
そば屋のおっちゃんのカブ
毎日、近所のそば屋さんの前に止まってるカブを見ながら学校に行ってました。私が小学3~4年くらいの時に緑から青に乗り換えたと記憶してます。
幼稚園の頃から親父に連れられて毎週のように食べに行ったそば屋さん。ざるそばが美味かった!
たまに出前も頼みました。するとカブでウチまで来てくれます。出前機の揺れ方が面白くて、いつも走り去る後ろ姿を見てました。
私が高校生になる頃には、マフラーに穴でも空いたのか、直管サウンドを奏でて走ってました。
音はデカかったけど、バイク大好き高校生ですからね、良い音だなぁと思ってました。
大人になってからも、そばが食いたくなると出前を頼みました。カブも見たかったし。
ある日、出前に来てもらったついでに、ウチに余ってたマフラー補修用の耐熱テープを巻いてあげました。
「おお!静かになったねぇ。ありがとよ、◯◯ちゃん(私の幼少時のアダ名)」
直管サウンド、私は好きだったけど、バイクに興味無い人にはうるさいだろうな、と思ってたので。
数年後、私は仕事の都合で遠方に引っ越したり、結婚したり、子供が出来たりして、実家に帰る暇も殆どありませんでした。
さらに数年後、妻子も連れて実家に住む事になり、慌ただしかった引っ越し作業も終わりひと段落。
「そうだ、そば屋のおっちゃんに子供を見せに行くか。久しぶりに美味いそば食いたいし。」
妻と子供を連れて歩き出しました。
「今から行くそば屋さんはパパが幼稚園の頃から良く行った店なんだ。ざるそばが美味いぞ。」
・・・あれ?地元なのに道、間違えたかな?
そば屋はここの筈だけどな?
そば屋が見あたらず、しょうがなく帰宅して親父に聞きました。
「ああ、そば屋の◯◯さんは一昨年亡くなったぞ。店は閉めて今はアパートになってただろ?」
・・・亡くなったのか・・・
自分が幼稚園の時に既におじさんだったんだから、しょうがないけど・・・。
懐かしい思い出が、ひとつ消えちゃったような、少しだけ心に穴が開いたような。
それから数日後、近所を歩いていると、前からカブが走って来ました。
自分の横を通り過ぎる時に、ふと見ると、マフラーに見覚えのある耐熱テープが!!
あ!と思ったのも一瞬。
カブはそのまま走り去って行きました。出前機も付けてなかったので、誰かが中古で買ったんでしょう。
そば屋のおっちゃんが乗ってた頃より綺麗でした。大事にされてるのかな。
乗り手が変わっても今でも元気に走ってくれてるカブ。
せめてパーツが出なくなるまで走り続けて欲しいと思いました。
カフェカブミーティング締めくくり
最後に現行最新型も見ておきます。
個人的に惹かれるのはチューブレスタイヤです。
カブ乗りにはパンク修理が何分で出来るか?という正念場があります。ビジバイ、つまり仕事中だから。
最近は慣れてきて40分で出来るようになりましたが、チューブレスには敵いません。パンク修理の話は長くなるので別記事にします。
おまけ
今日もらった参加記念品です。
ピンバッチですね。
ステッカー。カブ圏内ってのはカブで行ける圏内って事らしいですが、日本一周する人もいますからね。何処が圏外なんだろう?保土ヶ谷PAと大黒か・・・海ほたるも。
じゃんけん大会でみんな色々もらってましたが僕は全敗しました。
そろそろ、カフェカブミーティングも終了時間になりました。
せっかく青山まで来たので寄り道して帰る事にしますか・・・それは別の記事に書きます。
では今回はこの辺で。
スーパーカブ関連の書籍等の紹介
小説スーパーカブ。親も友達も居ない女子高生がスーパーカブに出会い、行動範囲と共に人生が変わっていく話です。可愛い女の子とバイクというよくあるオジサンホイホイですが、バイク乗り目線で見ても面白かったです。↓
小説スーパーカブのマンガ版です。文字だけの方が想像を膨らませる楽しみがありますが、マンガには想像し難い情景でも分かりやすいという長所もあります。↓
小説スーパーカブの聖地巡礼ガイドブックです。山梨県の小淵沢周辺です。ぶどう・そば・ソフトクリーム・ほうとう・温泉・渓流・林道などなど、心を掃除するには最適な所です。
整備の基本はサービスマニュアルですが、プロ向けなので素人には分かり難い所も多いんですよね。このメンテ本は写真が多くて分かり易かったです。これは車体編↓
上記のメンテ本シリーズのエンジン編です。↓
キタコが出してる横型エンジンボアアップキットの組み付け方解説本です。↓
雑誌の特集物です。通称「鉄カブ」の特集号です↓
これは本じゃなくて、カブのタイヤチューブです。カブ主が1番消費するのはこれでしょう↓
コメント