愛車紹介:ホンダXR100モタード。近所で思い切り遊べるバイク

XR100モタード

遊べるバイクを求めて

バイク紹介第二弾はホンダXR100モタードです。

前回のモンキーの紹介↓

愛車紹介:ホンダモンキー(50)トコトコ散歩が最高に気持ち良いバイク
小さいバイクに興味を持ったキッカケ 今ウチにあるバイクの中では1番古くからあるバイクがモンキーです。 現時点(2023)で20年ちょっとになると思います。 もっと以前には小さいバイクとしてはRG125EとかDT125RとかDJ-1Rとか色々...

でお話したように「大型バイクはストレスが多い」と思い始めた頃、私が大好きだったモタード分野の小型車が発売されたので、迷い無く即決で購入した、私としては珍しい新車で購入したバイクです。

スーパーバイカーズ

若い頃、オンロードバイクの重さに疑問を覚えて、オフ車やモトクロッサーを数台乗り継いだ挙げ句に私が辿り着いた答えは「街乗りならスーパーバイカーズが1番速い!」でした。

スーパーバイカーズというのは、スーパーモタードがフランスで流行る前にアメリカで行われた、ロードレース・モトクロス・ダートトラックのチャンピオンを集めて「誰が1番速いのか?」を決めようというドリームレースです。

当時のアメリカのチャンピオン達が集まれば実質世界一ですからね。まさに夢のようなレースですね。

私も見よう見まねでオフ車のフロントホイールを18インチにしてスーパーバイカーズもどきを数台作りました。

サーキットでは4スト600ccのスーパーバイカーズでもNSR250に負けましたが、街乗りではチョコマカと機敏に動いてとても乗り易かったのを覚えています。

スーパーモタード

その後、スーパーバイカーズが下火になりスーパーモタードが流行りました。

スーパーモタードというのはアメリカのスーパーバイカーズに代わってフランスで流行ったレースです。

最近ではスーパーモトと呼ぶらしいですね。

スーパーバイカーズの頃はフロントリア共に18インチのやや細めのタイヤで、一応オンもオフも走れるという改造が主流でしたが、

モタードになると前後17インチの最新タイヤを履けるようにした足回り、それに合わせたサスペンションセッティングやトレール量の見直し等、

単にオフ車にロードタイヤを履かせただけではない、ちゃんとオンロードを走れるオフ車が流行りだしたのもこの頃です。

私も2スト500ccモトクロッサーのモタードを作りサーキットに通いました。ピークパワーで言えばSP仕様のNSR250(多分70馬力くらい?)と同等だと思います。

今度はNSRとほぼ同等に走る事が出来ました。直線加速はほぼ同等。高速コーナーと最高速はNSRが有利。シケインやヘアピンの立ち上がりならこっちが有利。トータルではほぼ同じくらいだったと思います。

両方ともピークパワーは約70馬力としても、フレーム剛性とカウルのあるNSRに対して、軽さと中速域のトルクがある大排気量モトクロッサーでは特性の差がかなり大きい、という印象でした。

この2スト500のモタード、通関証があったので保安部品を付け車検を取ってナンバーを付けましたが、当時大好きだったジムカーナで遊ぶには向きませんでした。

2スト500のレーシングエンジンは、とんでもないドッカンパワーです。直線でも1速ではパワーバンドに入る前に内腿を締め込み、右足でブレーキ遊び量を確認してバク転に備える始末。

サーキットの速度域ならパワーバンドをキープして走れますが、ジムカーナの速度域でコーナーリング中にパワーバンドに入ったりしたら、バイクは何処かへ飛んで行き、自分も病院へ直行する事になったでしょうね。

イメージとしてはシマザキスペシャルみたいな感じです。グンも初めて乗った時はフロントスクリーン割ってましたね。

ただ、パワーバンドの下で走るなら意外と乗り易かったので、カストロールR30と予備プラグを携帯して通勤に使ったりもしましたが。

今となっては良い思い出です。

小さいから出来る事

例えオフ車ベースと言えど500〜600クラスの大排気量車では一般道でスロットルを開けるのも気を使います。

ピークパワー(主に最高速)こそ大型ロードバイクに敵いませんが、軽さと中速トルクの恩恵で法定速度をぶっちぎるまでの加速はロードバイクと大差ありません。

高速道路に乗れるようなギア比の高さも相まって自然に速度域も高くなります。速度域の高いバイクって近所のちょっとした広場とかでは遊び難いんですよね。

アメリカの「オープンエリア」みたいな場所があれば話は別ですが日本にはありません。

300キロ出るバイクがあっても「全開に出来る場所が無い」なんてよく聞く話です。それと同じです。

走る場所の広さに対して排気量も車格も小さめのバイクの方が「思い切り開けて」遊べると思います。

  • 近所のジムカーナ場で遊んだり
  • 近所の川原でウイリーやドリフトしたり
  • 好きな時に予約無しで走れるミニサーキットに行ったり
  • 一般道でミラーを気にせず気持ち良くスロットルを開けたり

そういう「遊べる性能」では小型モタードが一番合ってるのかな?と思うようになりました。

任意保険も安いし。(ファミリーバイク特約は2台目以降の小型バイクの追加料金無し!)

XR100モタードの仕様

モンキーの紹介の時と同じですが「速くする為のボアアップ」には興味がありません。

せっかく気分よくスロットルを開けられるように小排気量を買ったのにネズミ捕りにビクビクしながら開けなくちゃならないほど速くなっては本末転倒です。

目指したのは低い速度域での限界を上げる事です。例えば、

  • ミニサーキットのような低速コーナーでの速さ
  • ジムカーナや8の字のような極低速コーナーでの速さと扱い易さ
  • 低速ウイリーや低速ドリフトでのコントロール性
  • ブレーキターンやアクセルターンがしやすい

という遊び方のイメージです。

オーリンズのリアサス

XR100モタードのノーマルサスは街乗り専用と言ってよいサスです。体重のある人が気持ち良く寝かし込むとフニャフニャと腰砕けします。

それではミニサーキットに行っても群雄割拠しているNSR50やNSF100と抜きつ抜かれつのバトルを楽しむ事が出来ません。

それを可能にしてくれた1番の立役者がオーリンズのリアサスです。

オーリンズを付ける前にモンキー同様、タケガワの安いサスを付けたんですが、硬くて跳ねるような感覚のサスでした。

コーナーを攻めた時にタイヤのグリップ限界が分かりにくく急にツルッと滑るような感覚だったので、これではイカンと思ってオーリンズを買いました。

オーリンズではXR100モタード用はラインナップに無かったのでエイプ用にしました。XR100モタードのノーマルサスと比べると全長が僅かに長い(確か5ミリくらい)程度なので適度にハンドリングがキビキビして丁度良いと思っています。

オーリンズにしてからミニサーキットに通う事が楽しくて堪らなくなりました。タイヤが少しずつジリジリ滑っている感覚が細かく伝わってくるからです。

ミニサーキットの王者NSR・NSF軍団とバトルを楽しめるスピードが出せるのは、この感覚のお陰です。

リアタイヤを使い切れるから前下がりにしてフロントの回頭性を上げても速さに繋げる事が出来ました。

車高上げリンク

オーリンズと組み合わせて使っているのが車高上げリンクです。右側の汚れてる方がノーマルです。

メーカーは確かダイレクトドットコムレーシングだったと思います。

尻上がりが助長されてバンク角を稼げるしフロントがよりインに入るのでサーキットでは良いんですが、一般道ではバンキング初期にハンドルが切れ過ぎるような気もします。

この車高上げリンク、サーキットなら文句なしにお勧めです。

ジムカーナならサーキットよりはハンドリングをマイルドにしたいので車高調機能付リアサスとの組み合わせが良いと思います。一般道なら必要ありません。

サイドスタンド

これだけ車高を上げるとサイドスタンドが届きません。これもXR100Rのサイドスタンドを付けました。

フロント周り

この写真だけでも色々写ってますね。ハーディーのハンドルバーとプリロードアジャスターとアルミ削り出しトップブリッジです。

ハーディーのハンドルバーはノーマルより強度があるのでハンドガードとの組み合わせによって、コケてぶつけた程度なら曲がらなくなります。

今付いているのは高さの低い方です。モトクロスバーだとフルサイズのオフ車の幅なのでロードバーというタイプにしました。

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プリロードアジャスターは確かGクラフトだったと思います。ツマミが付いてるのでサーキットでは思い切りフロントを下げたり、ジムカーナでは少し戻したりして、セルフステアの効き方を調整してます。

このアルミ削り出しトップブリッジもダイレクトドットコムレーシングだったかな。剛性が上がるのでジャックナイフやフルブレーキが安定するし、ポジションが変えられて便利です。

  • トップブリッジにハンドルバーポストを取り付ける穴が6個ある・・取り付け位置を前後に変更可能
  • 取り付け穴の前2つはトップブリッジ面が低くなっており前傾姿勢を取りやすい(後ろの穴を使うならトップブリッジを裏返す)
  • ハンドルバーポストが厚みの違う2種類のパーツで構成されている。ここでもハンドル高さ調整が出来る

写真の状態ではサーキット用に1番低く前方に取り付けてあります。

追浜工業タコメーター

ノーマルで一般道を走るならタコメーター無しでもまぁ、と思いますがサーキットなら必要です。

小型軽量で取り付け簡単なタコメーターが欲しいな、と探したら見つけたのがこれです。

鍵穴と比べると小ささが分かると思います。取り付けも簡単で付属のクリップコードでプラグコードを挟むだけです。

電池内臓型ですが、オートオフ機能付きで2万時間保つそうです!私のは

写真の機種は旧型ですが2023現在のラインナップではPET-2100DXRというタイプが唯一4スト単気筒を計測出来ます。(もちろん2ストや多気筒も可)

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タイヤ

ブリジストン派なのでBATTLAX BT-601SSを使っています。

別にダンロップに恨みはないんですが、コケたとかパンクしたとか、苦い思い出の時にダンロップを履いてた事が多いような気がします。

コケるとかパンクとか、タイヤが全ての原因じゃありませんから偶然だと思いますが。

BATTLAX BT-601SSはコンパウンドが硬めと柔らかめがあります。柔らかい方が滑り出しが分かり易いような気がして好きです。減りは早いですけどね。(以前はリア用ハードコンパウンドがあったんですが生産終了したようです)

最近ではブリジストンのRACING MINIなんてのもあるみたいですが、公道不可とか100キロ以上とか書いてあるので履いた事はありません。

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エアクリーナーダクト

エアクリーナーボックスの吸気口のダクト、通称ブタ鼻です。

今付けているのがこれ↑です。XR100Rというレーサー用の純正部品です。それに比べて・・

これがXR100モタードのノーマルのダクトです。吸入面積が何倍も違いますね。

XR100モタードが100ccの癖に6.5馬力しか無いのは、このダクトとインシュレーターで吸気を絞ってあるからです。

マフラーはちょっとしか影響ありません。

そのお陰でノーマルは頑張っても大体80キロ位しか出ません。まぁ、最高速は80キロでも別にいいんですが、問題はレスポンスと姿勢制御です。

空気をちゃんと吸わせてキャブ に流れる空気を流速に乗せた方がレスポンスが良い気がします。

レスポンスはウイリーのコントロールやサーキットでリズムに乗れるか、に大きく影響します。

リズムに乗れれば、コーナーリング中にスロットルを開けてケツがリアタイヤに乗ってるような姿勢を作れます。

それなら・・と思って試したのがこれ↓です。

ヨシムラTM-MJN24キャブレター

エンジンはノーマルですが、この100ccエンジンの本領と言えるレーサーのXR100(CRF100)やNSF100はPD22というØ22キャブ が付いています。メインボアが楕円なので負圧は掛かり易くなってますが。

とは言え、こちらはフラットバルブだし霧化特性の良いMJNなので100ccでもちゃんとガソリンを吸い上げられる筈だと期待を込めて買いました。が・・・

サーキットなら使えます。5000回転以上をキープすれば10000回転以上まで軽々とブン回ります。

ストレートエンドでギアを上げようか迷った時、良く回るエンジンならのままのギアで行った方が大抵速いです。これはかなりのアドバンテージになりました。

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Bitly

ただ、ジムカーナがダメでした。5000回転以下ではガバ開けするとストールします。ジムカーナだと低い回転からフル加速する事も多いですからね。

それも両立するにはノーマルキャブの方が優れています。

モリワキマフラー

これは・・まぁ安売りしてたから買っただけで、性能で言えばエキパイの管長の長いノジマとか、100ccに合わせた黒田屋とかの方が良さそうです。

その前にXR100Rのノーマルマフラーを試してみたいですが、今は人知れず静かに遊ぶ為にノーマルマフラーに戻しています。

ノーマルキャブ +ノーマルマフラーはヨシムラキャブ +モリワキマフラーに比べると最高速は10キロちょっと落ちましたが、それはそれで良いと思っています。レスポンスも耐久性も免許もね(^^)

バックステップ

ノーマルステップは前過ぎ・低過ぎな上に固定式のゴムカバー付きなので、とてもサーキット走行は出来ません。

ダイレクトドットコムレーシングの本格的なバックステップも良かったんですが、自走でサーキットに行ってコケても壊れず自走で帰宅できる事を重視してBRDのバックステップにしました。

BRDステップはノーマルを加工するタイプなので固定式です。可倒式にする為にXR100Rのノーマルステップを加工してもらいました。

バックステップなのでシフトペダルも短く加工してあります。これはコケると曲がるので予備も2つ買いました。でも鉄なので曲がったり折れたりしても溶接出来ますが。

フルバンクでステップが路面に擦れて削れて切れたので、先っちょを曲げてショートステップにしてみました。

モタードステップを擦る事が多いと思います。特に足出しスタイルの人は。その為にも後でどうにでもなる鉄ステップがお勧めです。

ハンドガード

最後にハンドガードです。実はこれ、遊ぶバイクの最重要パーツです。

これと頑丈なハンドルバーがあるから多少コケた位じゃ壊れないし、壊れないから思い切ったチャレンジも出来るんです。

お勧めは金属フレームの入ってない樹脂製のやつです。金属フレームは曲がって指を挟む事がたま〜にあります。

樹脂だけの方が適度な弾力があり、衝撃吸収力が高いです。以前のオフ車の頃も含めると何度コケたか数え切れませんが割れた事はありません。

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まとめ

このバイクはウイリー、ジャックナイフ、ドリフト、ジムカーナ、ハングオン等で低速域で捏ねくり回して遊ぼうというバイクに仕上げました。

トランポに積んで行くなら専用のトラ車やレーサーでも良いんですが、筑波の帰り道に渋滞にハマっている時に「行き帰りも含めると1日費やして走れたのは30分か・・・」と思って気分的に疲れた事がありました。

もっと手軽にバイクで遊びたい・・・

週末の夜にふらっと走り出して人気の無い所でバイクを捏ねくり回して夜明けの海で煙草吸って帰る・・・そんな遊びもしてみたい。

週末に第三京浜かっ飛ばすのも確かに気持ち良いんですけどね。ただ、あの遊びは・・・

「キリン」
https://piccoma.com/web/product/663

せっかく凄いマシンを作ってもいつかはこうなりますからね〜^^;

とても「ぶっちぎってやるぜ!」なんて言えません。GTRは速いです。そんな速度域で捕まったら下手すりゃ1発で終了です。

狂おしく身をよじるように走り続けられるのはマンガの中だけです。

悲しい事にならない為にもバイクの遊び方を工夫してみるのも良いんじゃないかな?と思います。

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コメント

  1. 田中 より:

    ダイレクトドットコムレーシングのトップブリッジは、XR純正のメーターステーでも取付けできるか教えていただきたいです。

    • odaryuji odaryuji より:

      コメントありがとうございます。
      今XRが入院中なので現車確認出来ないのですが、確か純正のメーターステーをクランプボルトか何かに共締めして取付けたように記憶しています。
      取り付け後15年位経つので詳細に覚えていませんが少なくとも穴開けや切削等の難しい加工はしていない筈です。
      追記
      残ってた写真で確認しました。クランプボルト共締なのでボルトオン可能です。

  2. 田中 より:

    ご丁寧にありがとうございます!

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