【異世界】モンキー50で深夜の羽田・浮島トワイライトゾーン散歩

モンキー50

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概要

久しぶりのブログ更新でございます。サボっている間に鉄砲撃ったり骨折したり色々あったんですが、それはまた別の機会にお話しします。

今回は深夜のモンキー散歩です。例によって目的地を決めずに走り出して何となく気が向いた方向に行く。

ただそれだけなんですが、その結果、何とも不思議な雰囲気の場所に辿り着いてしまいました。

ホントに「きさらぎ駅」とかに行った訳じゃないですよ⁉︎そんな気分にさせてくれた、という話です。

眠くないな、走り行くか

週末の夜になると家に居るのが勿体無いような気分になる事があります。

若い頃は週末の夜に家に居ないなんて当たり前でしたがオッサンになると仕事疲れでヘトヘトです。

でも週末の夜に遠くから集合管のエキゾーストが聴こえて来たりすると「お!若者が青春してんな」なんてこっちまで横浜銀蠅を口ずさみたくなります。

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仕事終わりに1時間仮眠したら目が冴えてしまった土曜の夜。幸い日曜日の予定は何もありません。

「よっしゃ。紫のハイウェイを見にいくか!」

そしてジャンプスーツ・・・もとい、防寒着に着替えます。

そして真っ赤なZⅡ・・・もとい、モンキー50のキックペダルを踏み下ろすと、

50ccの三拍子

深夜の住宅街でも全く迷惑じゃないモンキーのノーマルマフラーはトコトットットットコトコと、暖気前のキャブ 車ならではのちょっと崩れた可愛らしい三拍子を奏で始めます。

三拍子を奏でるコツはアイドリング調整スクリュー(+)をやや低め(左に回す)に、パイロットスクリュー(ー)でスロー系をやや濃い目(エアスクリューとは逆に濃くするなら左へ)に調整します。

個体差があるので丁度良い所を探して下さい。つまりベストより少しだけ濃い目にするって事です。

ベストの状態を崩す事になりますが、ほんの少しだし、メインジェットを大きく外した時と違ってエンジンへの負担なんて殆どありません。

高回転狙いのチューンをしていないエンジンの場合、圧縮圧力に対するフライホイールマスが大きい事や低回転時のベンチュリー流速を確保出来るので三拍子を出し易いです。

ショベルやパンが三拍子を出し易いのもこれと似たような理屈じゃないかと思います。

吸排気ポートがほぼ直角に曲がってるらしいですからね。高回転高効率を考えたら冷や汗ものの構造です。

でもそこに効率だけでは語れない味があるのかもしれません。

こんな遊び方が出来るのもキャブ の良い所だと思います。ツインはもちろん、単気筒のキャブ 車なら調整次第で出来る車種が多いです。

インジェクションでも出来る筈ですが、そんなプログラミングは私は出来ません。

「彼のオートバイ彼女の島」のオープニングでコウ(主人公)のWⅢが信号待ちで見事な3拍子を聴かせてくれますね。あれに近い事が可能です。

信号待ちの間、バーチカルツインのドコドッドッドコドコドッ・・というリズムに合わせてコウがノリノリでタンクをトントンするシーンがあります。

私もこれ、よくやります。不均一なリズムのお陰でまるで鉄の塊が生きているような錯覚に捉われます。

特に深夜、他の車が居ないような所では自分とバイクの鼓動だけを感じられる世界にトリップした気分になります。

コウが言ってた「お前(WⅢ)と俺、2人きりになれる所」とは場所ではなくトリップした世界の事なのかな、と思いました。

少しオーバーな演出もありますが、それも娯楽だと思えば、今やプレミア価格になった往年の名車がたくさん出てくる面白い映画です。

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どこ行こっかな

もう日付けも変わろうかという時間に走り出し、何となく足が向くのはやっぱり湾岸エリア。

関東以外の方に少し説明すると、湾岸エリアとは羽田空港やお台場、ネズミーランド等がある東京の海沿いエリアです。

こういう巨大な施設のあるエリアは道が広くて綺麗だったり深夜はガラガラだったりします。

バイクや車が好きな人には湾岸ミッドナイトの舞台と言った方が分かるかな。あれは高速道路上の話だけど、すぐ側にある下道も広くて綺麗な道です。

80年代、フナカン、シンキバ、バシコ等の走り屋スポットだった頃からよく来てたんですが開発が進んで恐竜橋が出来たり新しいバイパスが出来たりしてより一層気持ち良い道になりました。

と言っても覆面が居るので10馬力以上のバイクは全開かます前にミラーを見ましょう。

週末の夜なのにセダンにオッサン2人組が乗ってたら要注意です。他の意味でも。

モンキー50の場合はそんな心配は全く不要です(T . T)

深夜の羽田はオレンジの光の海

だだっ広いガラガラの道をトコトコ走ってると夜空を見上げる余裕があります。高層ビルに視界を遮られる都心部と違ってこの湾岸エリアでは空が広く見えます。

晴れていたので東京にしては綺麗な星空。

“ガキの頃、路地裏で見た夜空に煌めいた〜”

等と、嶋大輔の男の勲章を口ずさみながら辿り着いた羽田空港。

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深夜でも眩いばかりのオレンジ色の光の海!吸い込まれそうな景観。あらかじめ缶コーヒーを買っておけばしばらく陶酔出来ます。

羽田空港は第三ターミナルを除き深夜は閉まっています。昼間ならタクシーやバスがたくさん停まってる出入り口前の広〜いスペースも静か過ぎて怖いくらい。

人っ子ひとり居ないからこんなトコに停めて撮影出来たんですが。

ただし空港だけあって警備はバッチリなので、皆んなで集まって妙に高い煙草でブッ飛んだ挙げ句にマックスターン大会とかはやらない方が良さげ。

天空橋が開発されてた

空港のすぐ隣にあるモノレールの天空橋駅。数年前に来た時は、小さな入り口があるだけの寂しい所だったはずなんだけど。

無料足湯

マジすか!デカいビルが建ってる。こんな時間だから当然閉まってるけど、朝5:30から「足湯スカイデッキ(無料)」というのがあるらしい。となるとぉ?

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をかまして朝日を浴びる飛行機を肴に足湯に浸かってホンワカ気分で帰って寝る、と。近い内にやってみよ。

無料足湯の公式サイトはこちら。フロアガイドのRFを見てみてね。(少し重いです)↓

FACILITY | 《公式》HANEDA INNOVATION CITY -羽田イノベーションシティ-
羽田イノベーションシティの施設をご紹介します。

因みに、駅前ロータリーに・・・

こんなのが建ってました。昔ここにあった町の碑らしい。え〜っとぉ・・・?

戦前はこの辺りに町があったんだけど、終戦時に連合軍に接収された時、三千人の町民が48時間という短時間で退去させられたらしいです。

と、文字にするとこれだけだけど、当時の時代背景を想像するとかなり酷い事されたんだろうな・・・

敵さんから見れば日本人はつい最近まで殺し合って、人によっては身内や友達を殺した国の国民だもんね。まぁ戦争だからお互い様なんだけど、敵さんとしては勝てば官軍だし。

今の日本は平和で良かった・・・と思いたいけど、日本の某政治家の態度みてると今でもやっぱり敗戦国なんだな・・・って気がします。首都圏の制空権の話を知った時はマジびびった。

やべ!◯◯行きてぇ!

な〜んてのんびり感傷に浸ってる暇はありませんでした。早急に「化粧室」を探す必要に迫られました!

さっきの駅前ビルなら便所くらいあるだろ、と思って行ってみると・・・全ての入り口が閉鎖!

深夜だから中に入れないのは当然だけど、案内図で見ると全ての便所がビル内にあるようです(・・;)

最近は防犯の為に夜は鍵閉めちゃう公衆便所もありますからね。

別に何処かの芸能人じゃあるまいし多(他)目的に使うつもりも無いんだから便所くらい開けといてくれても・・・なんて文句言ってる余裕は今はありません。

少し走ればコンビニがあるのは知ってたのでニーグリップとアナ◯グリップをしっかり締めて急行します。

無事に化粧を済ませて一安心。

何か買わないと悪いのでコーヒーと”短い可能性”を買いました。

ホッと一息つきながら、暖気前より少し早めのトコトントントコトコトコトコトンという三拍子を聴き、昭和テイスト溢れるハロゲン灯を眺めて一服です。

ハロゲンヘッドライトは確かに暗いけど白くて眩しいLEDより好きです。

色は炎みたいだし、バッテリーレスにしてあるのでアイドリング中に暗くなったり明るくなったりします。

焚き火を見てると飽きないでしょ。生き物みたいで。あれと同じ魅力があります。

多摩川スカイブリッジ?

さて、どうしよっかな〜。と、コンビニ前の環八を空港方面へトコトコしていると・・・

突然眼前に飛行機が停まってました。写真で見るとこの程度ですが生で見るともっとデカくて迫力あります。

飛行機を見ながらさっき買ったコーヒーで一服・・・ふと振り返ると・・・

道路の案内標識・・・・・・え!?右に曲がると川崎??

羽田空港から多摩川を越えて川崎方面に行く下道の橋は一旦産業道路まで北上しないと無かった筈、と記憶していました。

新しい橋でも出来たのかな?深夜散歩の醍醐味のひとつは未知との遭遇です。知らない物に出遭うとテンション上がります。行ってみます。

綺麗な橋ですね。さすが出来たばっかり。橋を渡って浮島へ。渡った後は昔からある道です。海の方へ曲がって突き当たるとアクアライン入り口の浮島IC。原2はここまで。

90年代まで川崎ー木更津カーフェリーが就航していた頃は、ここにフェリー乗り場がありました。

明石家さんまの男女7人の舞台にもなりましたね。さんまが演じた良介はフェリー通勤じゃなかったかな。

あのドラマで出逢ってさんまは大竹しのぶと結婚したんだよね。

細かく見ると若いリーマンがこんな高そうな部屋に住めんのかよ?いくらバブルだからって!などなどツッコミ処も多いですが、そこはハリウッドと同様、娯楽なので。

それより恋愛ドラマとしての方が面白かったような覚えがあります。主題歌が今でも耳に残ってます。

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浮島ICの北側に公園がありました。昼間なら飛行機が良く見えそう。ただし、この入り口付近には駐輪場は見当たりません。他の所にあるのかな?

公園の反対側、西側に進むとバスターミナルがありました。夜は閉まってるのでトイレは無理だけど雨宿り程度なら出来そう。ここからバスで海ほたるにも行けるようです。

タイムリープ?

バスターミナル前の街灯の無い薄暗い道を更に奥に進んでみます。少し進むとホントに真っ暗!あまりの暗さにビビって徐行します。

ハロゲンライトは暗いんだけど、眩しくないから瞳孔が閉じず、真っ暗闇だと照射範囲外の周囲の物が見やすいような気がします。気のせいか?

途中からまた少しずつ明るくなってきて道の突き当たりまで来ました。

なんだこれ?川崎港廃油処理場?

にしても・・・なんか古そうな雰囲気の看板だな・・・あちこち錆びたり塗装が剥げてたり。

さっきまで最新のビルや飛行機を見てたせいで物凄いギャップを感じます。戦時中の工場跡にでも迷い込んだような気分です。

と、その時・・・視界のすみに眩い光とボオォ〜という轟音が!空が燃えてる!?!?

何事?と振り向くと製油工場では良くあるフレアスタックでした。煙突のてっぺんから炎を噴いてるアレです。

ナマで、しかもこんなに近くで見たのは初めてだったので、こんなに迫力あるものだとは知りませんでした。

でも対岸の現代的な灯台や光り輝く建造物を見ると、なんだかこの一帯だけ全然違う世界に取り残されてしまったような錯覚を起こします。

後で調べたら廃油処理場というのは20年位前まで稼働していた施設の跡地のようですね。

雰囲気はなかなか異世界チックで良い感じ。スマホで「トワイライトゾーン」のテーマ曲を聴きながら一服。

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◯◯の無い線路

さて、そろそろ帰らないと着く頃には明るくなっちゃうな、と走り出します。

明るいの苦手なんすよ。日光に当たると灰になっちゃうので。

「夜明け前の紫のハイウェイbyクールス」を見るのは命掛けです(^^;;

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という訳で、さっき来た道を戻ろうとしたら・・・

線路?しかも突然終わってる。来た時もこんなのあったっけ?

たぶん気付かなかっただけだろうけど、もしそうじゃ無かったら・・・

こういうの、妙に気になります。何処に繋がってんのかな?という、どうでもいい好奇心です。

グーグル先生に聞けば1発なんだけど、それじゃ面白くありません。答えが分かってから聞きます。

線路沿いの道をトコトコ走ります。カブ系横型の低速で粘るエンジンはトコトコするのがホントに気持ちE!by RCサクセション

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しばらく走ると線路が奥の方に分岐している交差点がありました。

工場地帯なので工場の敷地内じゃないだろうな?とよく確認しましたが一般公道のようです。線路伝いに沿って行ってみます。

真っ暗な道をトコトコ走ると、暗くて見にくいですが小さな機関車とタンク車が停まっていました。この工場に繋がる貨物線でしたね。線路はこの先で終わりでした。

途中まで真っ暗な道だったのに工場地帯になるとこれまた美しい光の海!

巨大なタンクをバックにするとモンキーが更に小さく見えます。モンキー小っちゃ!www

帰路

真っ暗だったり、光の海だったり、メトロポリスにノスタルジア、いろいろ堪能させていただきました。じゃあホントに帰りましょう。

帰りはもちろん357。何度もしつこくてすいませんがホントに気持ち良い道です。

6〜7馬力辺りまでのマシンなら組織の力で威圧してくるブルーギャングを恐れる事なく、心ゆくまで全開固定を堪能できます。

メーターの数字より、自分とマシンの全てを最後の一滴まで絞り出す事、が楽しいんだと思います。それが60キロでもね。

気分は下道湾岸MidNight!そしてマシンは悪魔のZ(50J)。狂おしく身を捩るように脳ミソのズレない加速をするマシン!

最大出力3.5馬力(メーカー公称値)

最高速度65km(どっかのオヤジ公称値)

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この後、帰宅直前にちゃんと紫のハイウェイを観ましたが気持ち良く全開かましてたら写真を撮り忘れました。

まとめ

今回はこれで終わりです。あちこち寄り道したり休憩もやたら多かったので近所なのに全行程約5時間でした。

今回たまたま辿り着いた所が異世界を連想させるような雰囲気だっただけで気分転換になれば良いんです。

仕事だけの毎日じゃ心にカーボンが溜まっちゃうよ、という方は普段と違う時間、違う場所に行ってみてはどうでしょう。

高速に乗って遠くまで行かなくても、意外と近所に行った事ない場所があります。ガイドブックに載ってないような。

作家のアンデルセンは「旅は私にとって精神の若返りの泉だ」と言ったそうです。

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気分転換すると脳がリフレッシュして良い発想が出来る、という意味でしょうね。

このプチツーリングは旅と言う程のもんじゃありませんが、この程度なら普段の週末でもすぐ出来ると思います。

では今回はこの辺で。

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