概要
今回は「スロットルワイヤーを引きちぎれ」シリーズの1回目、東京一周快速下道プチツーリングルートの紹介です。スロットル全開が大好き!という方向けの話です。
このルートは、私の知る範囲では東京周辺の一般道で最も信号が少なく、原付2種にとってスロットル全開に出来る時間が長い、原2版湾岸ミッドナイトのようなルートです。
週末の夜とか日曜日とかに、ちょっとだけ走りに行きたいな、でも遠くに行く程の暇は無いし。
数時間程度ですぐに帰って来れて、気持ち良くスロットル開けられて、ちょっと景色も良ければゴキゲンなんだけどな・・・
そんな気分になる事ありませんか。私はあります。そこで今回紹介するルートです。
私は原付二種が好きなので、テーマは原付二種でカッ飛ばして綺麗な景色見て幸せな気分になって5時間程度で帰宅する!です。
ルートを簡単に言うと国道298(外環)と都道311(環八)と国道357(湾岸)を繋いで、ぐるっと下道で一周するルートです。
実走行距離123キロ、所用時間は休憩をダラダラと多めにとって4時間50分位。ダラダラしなければ4時間位で廻れると思います。
グーグルマップのデータはこちら
グーグルマップは駐車場に入る時などに大回りする事があるようです。大雑把な位置確認程度にした方が良いです。
今回のコースは距離だけで言えばマン島TTレースの約2倍です。もし、マン島TTレースのトップライダーと同じペースで走ったら40分で一周できる距離ですね!免許も命も無くなりそうですが^^;
私は反時計回り(内回り)で走りましたが、時計回り(外回り)でもオッケーです。今回は外環の”道の駅いちかわ”をスタート&ゴールにしました。
このコースで気持ち良くさせてくれる相方はドリーム50(89cc)です。気分だけはマン島TTですからね、やっぱコレでしょ。
道の駅いちかわ出発
深夜の道の駅いちかわ。今回のスタート&ゴール地点です。
少しだけどバイクが集まってました。
昼間はカフェとかレストランとかもあるんですが、こんな時間なので勿論やってません。
ちなみに道の駅市川はトイレがめっちゃ綺麗です。エンジンオイル臭い自分の部屋より余程綺麗です。トイレを済ませて出発です。
国道298で道の駅川口に向かいます。川口までの距離は20キロちょっと。
国道298は市川市内は信号が多いけど、埼玉県に入ると信号が少なくなり、信号間の距離も長くなるので10馬力以下のバイクなら最高速付近までワイドオープン出来るセクションも多いです。
深夜なので空いてるし、60キロ制限の道はちょっとした高速道路のような雰囲気。
制限速度+α+βくらいでドリームの独特のキィィ~ンという高回転音に陶酔していると、あっと言う間に道の駅川口に着きました。
道の駅川口
グーグルマップの立ち寄り地点Aです。
正式には、道の駅川口・あんぎょうと言います。深夜だけど軽食の自販機がありました。
以前、昼間に来た時は、名物の蕎麦を食ったんですが、流石に深夜はやってません。
昼間は緑化センターという施設名通り、園芸関係の巨大な売店があります。トイレはさっきの道の駅いちかわ程じゃないけど綺麗です。
連休中のせいか、寝袋で寝てるバイク乗りが居ました。ナンバーを見ると、かなり遠くからツーリングに来てるようです。
いいっすね~。そういうのって濃い思い出になるんですよねー。寝てる人を起こさないように静かに出発します。
このまま国道298を大泉まで走ります。途中、最高速ポイントが数箇所ありますが、あくまで下道なので10馬力以上のバイクは遠慮がちに開けましょう。
5~6馬力くらいのバイクなら思う存分メインジェットを使いまくって下さい!
大泉のコンビニ
立ち寄り地点Bです。
この辺で道が少しごちゃごちゃしてるので道順確認ついでにコンビニで休憩です。
星を見ながら短い可能性に火を付けて一服します。
スマホに録音したカーグラフィックTVのBGMを聴きながらシリンダーヘッドを見てるとドリーム50がCR110に見えてきます。自己満ですが幸せです。
環八
環八はグーグルマップでは311と表記されています。都道311号線なので。
大泉から先は環八、羽田空港、国道357と続きますが、道の駅は無いので休憩ポイントは深夜ならコンビニ、ファミレス、ラーメン屋、羽田空港です。
このルートで1番の注意ポイントは環八を通る時間帯です。間違っても平日の昼間はNGです。メチャクチャ混みます。
すり抜け地獄になるだけで、とても快速どころじゃありません。
深夜なら平日も可ですが昼間走りたいなら、せめて土日にしましょう。平日よりは多少マシです。
時間帯によっては途中でバイカーズカフェで休憩する事が出来ます。
今回のルート付近で私が行った事があるのは、環八付近(世田谷周辺エリア)では深夜営業の「夜カフェダイヤモンドヘッド」、ルートから1番近い「アンティークスカフェ」。
国道357付近(湾岸エリア)ではちょっとルートから外れますが「カフェオカガレージ」「スーパーレーサー」「ビンテージカフェ」など。
298(外環エリア)には以前は行徳にお気に入りのバイカーズカフェがあったんですが閉店しちゃいました。
どこもマスターが良い人でバイクの話をすると話も弾むのでバイカーズカフェに行った事無い人は一度行ってみると良いですよ。
環八エリアはカフェだけで無く、バイク・クルマ系の店が多いので、興味のある立ち寄りスポットを探してみるのも面白そうです。
この中で、今回のルートのお勧め時間帯が深夜である事を考えるとラストオーダー午前2:30という深夜営業の「夜カフェダイヤモンドヘッド」でしょう。↓
今回は2:30に間に合わずダイヤモンドヘッドには寄らなかったので距離計算には加算していませんが、落ち着いた雰囲気のバイカーズカフェです。
ではルートに戻ります。
羽田空港
環八を南下すると羽田空港です。この辺で夜が明けました。
環八といえど空港付近まで来ると、道幅も広くて視界も開けて、ちょっと南国チックな感じ。
空港の周辺って、なんだかこれから海外旅行に行くかのような気分になって、ちょっとウキウキします。
空港内には色々な店もあって、ちょっとしたモールです。せっかく気分転換に来たんだから、ちょっとプラプラしてみるのも良いと思います。
2024年に追記
最近、空港の近くに朝5:30からやってる無料足湯が出来ました。詳しくはこちら↓
湾岸
そして環八の端っこまで行くと、国道357に入ります。湾岸高速に沿って伸びる60キロ道路です。
環八から357に入る交差点をグーグルマップでよく見てください。F地点です。
一個手前を間違えて曲がると空港の整備地区をグルグルさせられる事があります。
整備地区も飛行機好きには面白いですけどね。
357に出たらここがこのルートのクライマックスです。
夜ならこの付近の357は広い道幅(特に時計回りの時)と眩いばかりの照明に照らされて気分は近未来!
夜はオレンジ色の海です。なかなか幻想的です。
昼なら青い海と青い空、頭上に飛び交う飛行機。
更に広~い道で空いてる事が多いので気持ち良くスロットル全開。変な脳内麻薬出まくりです。6~7馬力程度なら覆面を怖がるような速度は出ないし。
エクスタシー(別名レッドゾーン)に達した所で国道357から恐竜橋(東京ゲートブリッジ)へ向かう為、京浜大橋下という交差点を右折して東京港臨海道路に入ります。
城南島
そして城南大橋を越えると城南島です。
この一帯は道が広くてホントに気持ちいい!
城南島にあるコンビニ、ファミマのように見えますがポートストアという名前です。
グーグルマップのG地点です。
トイレも綺麗だし近所に休憩スポットが他に無いので、休日はサイクリストの休憩スポットとして有名なようです。
城南島の奥に行くと城南島海浜公園。バイクで来る人も多い所です。
天気が良ければ、海を眺めながら飛んで行く飛行機を見て芝生で昼寝すれば、気分はサイコーです。
この公園のすぐそばに白バイ練習場があります。H地点です。運がいいと白バイの練習を見られる事があります。
速さだけならジムカーナのトップレベル選手の方が速いかもしれませんがフル装備の重い白バイですからね。
それをスムーズに操る荷重移動は見てるだけでも勉強になります。
それではルートに戻り恐竜橋に向かいますが、東京港臨海道路で海の下をくぐる臨海トンネルとその先の恐竜橋は50cc通行禁止です。
50ccの場合は浜離宮まで迂回して汐留JCTの交差点を右折して汐留大橋を渡れば有明に出るのでお台場エリアで遊んで行きましょう。
恐竜橋
ではルートに戻り、臨海トンネルを抜けて恐竜橋を越えます。本来の名称は東京ゲートブリッジですがその形状から恐竜橋と呼ばれる橋です。
カタパルト⁉︎から見上げる恐竜橋。
6~7馬力クラスのバイクはしっかりとパワーバンドに入れましょう。
それでも上りで失速する時は上体を伏せましょう。空力姿勢は前からの空気抵抗は勿論ですが、横風が強い時も効果的です。
重心が低くなるので。特に軽いバイクで横風が強い日の恐竜橋はスリリング体験を楽しめます。
高い所なので風が強く、周囲を見ればかなり下の方に海面が見えます。良く言えば景色が良いんですが悪く言えば崖から下を覗いてる気分!
しっかりニーグリップして左右の膝とくるぶしでしっかり挟み込んで下さい。ハンドルでバランス修正しようとするとめっちゃ怖いです。
それでも追い越し車線から速い車に抜かされるので諦めてゆっくり走り景色を楽しみましょう。
生きてる事の素晴らしさを実感したい人以外は恐竜橋の長い下りでの全開アタックはオススメしません。免許的にも生命的にも。
小排気量車の場合、平地じゃ到底不可能な速度域に突入します。小型車は軽くてホイールベースも短いので軽快なハンドリングの代償に高速安定性は低いです。エンジンもレブるし。
トップギアでレブってバルブが踊ってバモったら下手すりゃ死にます。(訳分かんない人はキリン4巻を参照して下さい)
国産スポーツバイク黎明期に「200キロ出すと小石ひとつあったら吹っ飛ぶ」と都市伝説のように囁かれていたそうですが、その気分が味わえます。
私の知る限り東京都内の一般道では、この恐竜橋区間が信号ー信号間の距離が最長で約7.6キロあります。
[後日追記:国道357の立体交差化が進んだ為、8.1キロの無信号区間が有明〜舞浜間に誕生しましたが、357は交通量が多いので気持ち良さで言えば恐竜橋の方が好きです。これを超えるのは次回の70キロ道路くらいでしょう]
恐竜橋を越えて少し走ればコンビニや24HのGSもあります。あとは国道357と外環に沿って298で帰るんですが、この357区間が意外と良い!
深夜早朝であれば、渋滞も無いし、そこそこ空いてるので他の車が結構飛ばしてます。
法定速度+α+β+θ位の速度では”単に流れに乗ってるだけ”なので覆面が居たとしても自分だけ捕まる可能性は低いと思います。
別に違反を推奨する訳じゃないけど、流れに乗る事は重要です。6~7馬力クラスならスロットル全開固定で丁度良い感じにトリップ出来ます。
全開固定時の脳内麻薬が堪りません!
- タコメーターはレッドゾーンのちょい下
- キィーンと甲高い咆哮を奏でるDOHC
- シュゴォ〜と日頃のストレスを吸い込むかのようなキャブ の吸気音
- 悠久の彼方まで続く風切り音
- 視界は狭まり遥か前方の点が瞬く間に自分を包み込んで
- 自分と愛車、2人だけの異次元空間にトリップする感覚
・・・まるで空を飛んでるような錯覚に陥る麻薬です。
この麻薬が敢えてパワーの少ない小排気量車を好きになった理由の一つです。
そんなトリップをしている間にルート上では舞浜を通る頃。元祖、夢の国を横目にミッキーマウスのシリンダーヘッドで夢を見ましょう。
国道298。ゴールまでもう少し。
しばらくすると国道298の分岐が見えてくるので曲がります。高速だと高谷JCTがあるトコです。
ここで曲がらず直進して次回紹介する「70キロ道路」のルートに繋ぐ事も出来ます。
298の市川市内は信号多めですが、さほど混むわけじゃないのですぐに道の駅市川に着きます。
お疲れ様でした。これで一周約123キロのプチツーリング終了です。
今回は所要時間4時間50分でしたが、各休憩スポットでもっとゆっくりするのも楽しいと思います。
また、特に357区間は時計回りの方が海やTDLも良く見えるし羽田区間の道幅も広いし気持ち良いかもしれません。
夢の時間は終わりです。朝陽の中、帰路につきます。帰って本当に夢を見ましょう。ひと眠りしたらエンジンオイルチェックでもしますか。ブン回しましたからね(^^)
ブン回した後、オイルにキラキラ光る金属粉が混じってたら例え新品オイルでも交換です。
では今回はこの辺で。
次回のスロットルワイヤーを引きちぎれ!シリーズをお楽しみに。
バイクが好きになる映画
「飛べた」バイク乗りの方におすすめしたい映画があります。「世界最速のインディアン」です。バイクって夢を見られる乗り物なんだなぁ・・・若い頃の夢みる気持ちが甦える・・・と同時に歳をとってもここまで出来る、という気持ちにさせてくれる実話!の映画です。
全開・全開・また全開なマンガ
超高速域で遊ぶマンガと言えばキリンですが、私が好きなのは1〜4巻のデカ尻のトコより9巻のバーンストームツーリングのトコです。
リッターバイクで最高速遊びをするとこういう速度域になるんですよね!これはマンガだけど現実にはこの遊びは無理でしょう。色んな意味で。これと同じトリップ感を現実に味わいたい?
- 最新リッターバイクの300キロ
- 1970年前後のZⅡやマッハの200キロ
- 2スト250レプリカでの190〜200キロ
- 最新125cc(11〜14馬力)の125〜135キロ
- 6馬力の80〜85キロ
- 3.1馬力の70〜75キロ
速度域は違うけど限界まで絞り出せば何馬力でも充分トリップ出来ます。気持ち良くなれます。だから私は遅い?バイクが好きです。
スロットルワイヤーを引きちぎれ!シリーズの2回目はこちら
スーパーカブ70で70キロ制限の「北千葉道路」を走りました。今回の東京一周コースと繋げると巨大な8の字になります。
今回最後に通った市川〜高谷間はルートが被ってます。被った区間をカットして巨大な楕円にする事も出来そうです。こちらからどうぞ↓
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