いつものように目的地を決めない
今回はモンキーで羽田に散歩に行った時の話です。
その日の天気予報は快晴・気温高め・湿度低め。
天気予報士が「ハワイみたいな乾いた暑さになるでしょう」なんて言ってた。
ちょうど仕事も休みの日。走りに行くしかない!
でも、羽田に行く事が目的だった訳じゃないんです。いつものパターンで、自由を感じたいので目的地を決めずに走り出し、
「今日はこの道混んでるな。あっちに行ってみよう」
と、気持ち良さそうな方に走ってたら、いつの間にか羽田方面に来ちゃっただけです。
事故ったパトカー
腹が減ったので羽田でニンニク山盛りのラーメン食って多摩川付近の裏道をトコトコ散歩。
すると前方に壊れたパトカーが止まってる!
トランクの横がベッコリと凹みバンパーが取れてます。
恐らく、手に汗握るカーチェイスの末、ドリフトしながらリアで電柱を薙ぎ倒したんでしょう。
これを教訓に、ドリフトの際はリアの流れ過ぎに気を付けましょう。
さて、バカな事言ってないでトコトコ散歩再開。
木漏れ日の公園で昼寝
羽田と言えば空港ですが、もう一つの見どころが、穴守稲荷駅周辺に広がる羽田の市街地。
昔ながらの風情の残る街並みが空港とは対照的で、プチタイムトリップ感に浸れます。
小鳥のさえずりを聞きながら木漏れ日の公園で昼寝して贅沢タイム。
気持ちいい・・・小1時間ほど熟睡しました。こうやって時間を無駄使い出来る贅沢。
遠くにツーリングに行くと、ついセカセカしちゃいます。だって遠くまで来て、ただ寝てたら勿体無いし、日帰りならあまり遅くなるのもキツいし。
近場なら、そんな心配は要りません。心配が無いってのも心の自由を満喫できます。セカセカするのは仕事の日だけで充分です。
遠くに行きたいってのも良く分かります。知らない所に行くと、ちょっと冒険ぽくてドキドキしますよね。
でも、近所にも以外と知らない所ってあるもんです。
探し方は簡単です。「普段通らない道を通ってみる」これだけです。
で、ちょっと気になった所があれば、試しに止まってみる。
羽田の大鳥居での出会い
そしてこの日、止まってみたのがここ。
羽田の大鳥居。空港のすぐ横にあるので頭上に飛行機が飛んでます。ここで忘れられない事件が起こりました。
この写真を撮った直後でした。
「すいません、シャッター押してもらえませんか?」
え?と思って振り向くと、どうやら観光客らしい若い女性の2人組。
お!可愛い。・・・しかも2人とも、そこそこ可愛い。
大袈裟に言うと広末涼子と河合奈保子に似てる。ちょっと言い過ぎか。
シャッターを押しながら下らないダジャレで笑いを取り、少し話をすると、やはり二人で東京に遊びに来た、との事。
それにしても、周りに他にも人が居るのに、女の子が小汚いオッサンによく声を掛けたな、と思って聞いてみると、
「可愛らしいバイクの写真撮ってたから、このバイク好きなんだなと思って」
って事らしい・・・ほほう・・・モンキーにはそんな効果もあるのか。確かにモンキーは可愛い。でも乗ってるオッサンは・・・。
もしかして可愛いバイクが好きな人に悪い人は居ない、みたいな愛犬家的な発想か?
しばらく下らない話をしてるうちに、女の子2人はお腹が減ったらしい。
ここからなら、さっきニンニクラーメンを食ったラーメン屋も歩いて行ける距離だしニンニク以外のメニューもあるので紹介してあげた。
「一瞬に行きませんか?」
!!!
ちょっとドキッとした。若い女の子に誘われた。と言ってもたかだかラーメン屋に行こうと言われただけ。
少し訛ってるイントネーションも東京もんからすると、ちょっとドキッとする。
道順が不安だっただけかも知れない。別に深い意味なんて無いのは分かってる。でも男なら分かるはず。
深い意味の無い言葉でも、可愛い子が言うのと、その他が言うのでは言葉の重みが違う。
自分も若い頃なら下心満タンで誘いに乗ったに違いない。
もし、天地がひっくり返って、この若くて可愛い子と良い感じになってしまったら、自分を抑えられる自信がない。(不要な心配です)
でも・・・今の俺には守るものがある。
決して美しくはないが、俺に多めの生命保険を掛けつつ(バイクに乗る仕事だし)頑張って家庭を支えてくれてるちょっと面白い妻と、
反抗期真っ盛りで「ジジィ、臭えよ」とか言いやがるけど可愛くて堪らない子供達。何歳になろうと可愛さは赤ちゃんの頃と一緒。
正直、腹も減ってない。
・・・よし、断わろう。
でもオッサンにはオッサンの格好の付け方がある。
正直に「君と恋に落ちる事は出来ません」なんて言ったら「はぁ!?」だろう。こいつ馬鹿なのか?と思われる。何て返答しようか。
“彼のオートバイ彼女の島”みたいに「風を探して昼寝!」とでも言ってやろうか?・・・これも馬鹿だ。(昼寝ももうしたでしょ)
結局、洒落た決め台詞も思い付かず「さっきメシ喰っちゃったから」と、くそ面白くもない返事をすると
「そうですか・・・」と、ちょっと残念ぽいリアクション・・・に見えた、気のせいか?(気のせいです)
そんなリアクションしてくれんの⁉︎・・・気持ちが揺れる。
でもオッサンの格好付けを貫き通す!後ろ髪を引かれるってのは、こういう事だな。
彼女達に別れを告げてモンキーのエンジンを掛ける。ミラーの中で小さくなる彼女達。
下らない葛藤だけど自分に勝ったような気がした。(ホントに下らないです)
ちょっと・・いや、かなり惜しかったなぁ・・まぁいいや。敢えて断わるのも粋ってもんよ。
彼女達には、こんなオッサンと仲良くなる暇があったら、もっと若くて格好良い奴と出会って欲しいし。(彼氏くらい居るのでは)
あばよ。小っこいバイクが引き寄せてくれた数十分の淡い思い出。(柳沢?)
城南島の白バイ訓練
いい歳こいて、ちょっと甘酸っぱい気分になった所で散歩再開です。
余韻に浸りながら走ると辿り着いた城南島。
ふと見ると白バイが練習してるのが見えたので、ちょっと見物。
あの重くてデカいバイクで器用にパイロンを抜けます。
昔、私が通っていたジムカーナ練習場に白バイが来てくれて一緒にコースを走った事があります。
コースでの速さだけなら殆ど競技車両みたいなバイクに乗ってる私達の方が速かったんですが、あの重くて邪魔なバンパーまで付いてる白バイで、全くふらつかずに低速コーナーを小回り!
パイロンとバンパーの隙間がスレスレなのに決してパイロンに当たらない繊細なコントロール!
やっぱ白バイって上手いんだな、と実感しました。その時、白バイ隊員から教わったのが肩の角度。
ニーグリップやステップ荷重、ブレーキの使い方なんかはジムカーナやってる内に勝手に覚えますが、肩の角度の話は目から鱗でした。
教わった通りにやってみると、コーナーでの安定感が段違い!
一言で言えば肩の角度をハンドルと同じにするんですが、要はセルフステアを邪魔しない為ですね。
サーキットでハングオンする時もやってみましたが、とても安定します。
さすが白バイ!
話を戻して城南島の白バイ訓練をみてたら、久しぶりにジムカーナをやりたくなっちゃいました。
でもノーマルモンキーで本格的なジムカーナは無理。
いや、無理じゃないんだけど、他のバイクと速い所が違い過ぎて迷惑なので練習場には行きません。
低速コーナーや定常円旋回は異常に速くて、ストレートが迷惑な程遅いんです。
でもコソ連なら楽しむ事は出来ます。誰も来ないような場所に行き、
とりあえず今日やったのは、車1台分(幅3mないくらいかな?)から、はみ出さないように8の字です。
この幅で8の字は結構ムズイです。モンキー以外のバイクでは出来る気がしません。
後日、スーパーカブでも試しましたが、カブでもこの幅では無理でした。
ムズイけど楽しい!暫く、これ練習してみようかな。
帰路
8の字でステップを擦り、靴底も擦り減って来たので、そろそろ家路に付く事にします。
帰り道、最小ロングストロークのトコトコ音を聞きながら、思い出に浸りました。
ボーっとして道間違えた。そんなこんなで今回のモンキー散歩。この辺で締めたいと思います。
まだ少しドキドキしてる・・・。(楽しそうで何よりです)
古いバイクと女子がいっぱい出てくるマンガ
万歳ハイウェイというちょっと古いマンガです。ほぼ毎回何らかの形で古いバイクと女子が出てきて、そこから紡がれる物語が感動的だったりします。昔読んだ事がある人でも改めて読むと面白いと思います。
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